物流用語として使用される「ラストワンマイル」について、解説しています。
(英語:last one mile、last 1 mile)
ラストワンマイルとは
物流におけるラストワンマイルとは、最終拠点からエンドユーザーへの物流サービスのことをいいます。
「最後の1マイル」という距離的な意味ではなく、お客様へ商品を届ける物流の最後の区間のことを意味します。
ラストワンマイルでの競争激化
EC(ネット通販)市場への参入事業者が年々増加している中、送料無料・当日配送などの物流サービスによる差別化に取り組む事業者が多く、ラストワンマイルの物流サービスにスポットがあたっています。
Amazonなどの大手通販事業者が展開している、全国対応、当日配送、翌日配送サービスが良い例で、従来、拠点を集約し、配送の部分を宅配業者に委託する形で物流を構築していたものを、よりエンドユーザーに近い場所に配送拠点を設けることで、ラストワンマイルを縮めてサービス強化する動きが活発化しています。
ラストワンマイルの物流サービスの向上が、EC事業者の販売戦略の大きな要素となってきています。
ラストワンマイルが抱える問題点
ラストワンマイルの配送は、大手宅配事業社への依存度が高く、ECの拡大によって宅配サービスの取扱量が急増しており、ラストワンマイルの物流サービスのあり方が考えられる時期に来ています。
【問題点】
- 宅配業者への配送料金が、見合っていない
- 年々増加し続ける宅配貨物の物量
- 再配達による業務効率の低迷
- 労働人口の減少や作業内容等の物流労働環境の問題により、物流の担い手が年々減っている