物流用語として使用される「ネステナー」について、解説しています。
(英語:Nestainer)
ネステナーとは
ネステナーとは、倉庫や工場などで貨物の保管用に使用されるスチールパレットのことをいいます。
さまざまな呼称があり、「ネスティングラック」「ネスラック」「スタックテナー」「テナー」などとも呼ばれます。
下の写真のように、パレット貨物をネステナーの内部と上部に格納して使用し、ネステナーを2段、3段と縦に重ねることで、天井までの空間を有効活用する事ができます。
一般的なサイズのネステナーの耐荷重は約1,000kg程で、ネステナーの背が高いものほど耐荷重は低くなります。
ネステナーの種類
ネステナーの種類は、通常のネステナーと逆ネステナーの2種類に大別されます。
【ネステナー】
棚の部位が下段にあるタイプで、ネステナーとパレットを一緒に移動することができますが、1台につきパレット1枚しか格納できません。
保管レイアウトの変更が頻繁に発生する場合に、適しています。
ネステナー1台でパレット2枚分の貨物を格納したい場合は、最上部に棚のパーツ(パレトップ)を設置することで1段の積み増しが可能です。
【逆ネステナー】
棚の部位が上段にあるタイプで、パレットを直置きでの格納が可能な為パレトップを使用することなく、1台で2段積みが可能になります。
パレトップを使用しなくても保管効率が向上しますが、1段目のパレットは地面に直置きとなるため、ネステナーごとパレットを移動させることができません。
そのため、保管レイアウトの変更が頻繁に発生する場合には、適していません。
ネステナーのメリット・デメリット
【メリット】
- 保管効率の向上
- 未使用時にも、コンパクトに収納できる
- オイル交換や、部品交換などのメンテナンスが不要
- 移動や組み替えが容易にできる
【デメリット】
- ネステナーの内寸を超える長尺物は置けない
- 地震などの揺れに弱い
- (高い位置には)重量物は保管できない
- 天井が低い倉庫では使用が難しい