流通用語として使用される「BOPIS」について、解説しています。
(ヨミ:ボピス)
BOPISとは
BOPISとは、Buy Online Pick-up In Storeの頭文字を取った略称で、「ECサイトで購入した商品を、リアル店舗で受け取るショッピングスタイル」のことをいいます。
広義には「クリック&コレクト」と同義ですが、クリック&コレクトが、ECで購入した商品を自宅以外の場所で受け取るショッピングスタイル全般や、その仕組みを指すのに対し、BOPISは、ECで購入して店舗で受け取るショッピングスタイルを指します。
BOPISの消費者メリット
BOPISによる、消費者側のメリットには、次のようなものが挙げられます。
- (宅配受取と比べて)送料負担がない。
- (宅配受取と比べて)自分の好きなタイミングで、商品を受け取れる。(取りにいける)
- (店頭購入と比べて)事前に在庫を確保できる。
- (店頭購入と比べて)商品を探す時間、決済の時間が短縮できる。
- 受取時に実物確認、その場で返品もできる。
BOPISの事業者メリット
BOPISの仕組みを構築する事業者側のメリット(モチベーション)には、次のようなものが挙げられます。
- EC事業者との差別化になる
- 消費者ニーズ(送料負担軽減への選択肢の提供、受取タイミングの利便性向上)への対応
- 店舗に寄ってもらうことで、“ついで買い”に期待できる
- 店舗でのコミュニケーションが生まれることでブランドへのエンゲージメントの向上に期待できる
- 宅配に比べて物流コストが割安
BOPISの導入事例
①ヨドバシカメラ
ヨドバシカメラでは、リアルタイムな店舗在庫の有無をECサイト上で公開し、店舗在庫がある場合は、注文してから30分で店舗受け取りが可能なサービスを提供しています。
また、一部店舗では、店舗の営業時間外でも受取可能な窓口を設置し、24時間いつでも受取可能なサービスを提供しています。
②ウォルマート
アメリカの小売り大手ウォルマートでは、ECで注文した商品を実店舗で受け取れるサービスとして、店舗に入ることなく、駐車場受け取りと、店舗内受け取りの2つのサービスを提供しています。
店舗内受取では、ピックアップ・カウンターと呼ばれる窓口で受け取るパターンだけでなく、受取専用のロッカーや自動ピックアップマシーンなども設置されています。